大企業でも倒産する今の時代、下請けの会社にいることが「安定」で「安心」なのでしょうか。
私はそうは思いません。
自分の身は自分で守るために、フリーランスになるべきだと考えています。
現状に満足していない下請けSE、環境を変えたい下請けSEは、ぜひ読んでください。
参考になる情報を与えられると思いますので。
理由1:2020年代に半数以上の技術者が失業する
まずはこちらのショッキングな記事をご紹介。
http://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/column/14/463805/071200147/
これは、日経BP社が運営しているIT系ニュースサイト、日経xTECH(旧ITpro)の記事です。
この記事を書いた木村岳史さんは、「木村岳史の極言暴論!」という、SIの多重下請け、人月商売をバッサバッサと切るコラムを連載されている方です。
下請けSEにとって考えさせられる内容となっていますので、上記の記事からちょっと引用させてもらいますね。
この「2020年代に既存のSI市場が半分に縮小」というのは、SIerの経営幹部にほぼ共通する見立てだ。
〜中略〜
実は、私はSI市場の将来についてもっと厳しく見ているが、その件については今回どうでもよい。SIerの経営幹部の「半分に縮小」という予測でさえ、人月商売で多重下請け構造のIT業界にとっては十分に破壊的だからだ。さらに重要なのは、私のような記者・評論家の類いが予測を立てているのではなく、多重下請け構造の頂点に立つSIerの経営幹部がそんな危機感を持っていることである。
記者が予測を立てているのではなく、SIerの経営幹部が危機感を持っている、というのがポイントですね。
当然、既存のSI市場が半分に縮小という見立ては金額ベースだ。広い意味でのSIビジネス、つまりシステム開発や客先でのシステム運用保守の受託ビジネスは、人月ベースの工数で料金を設定しているから、市場の金額ベースでの減少は、必要とする技術者数の減少にもろに直結する。
〜中略〜
既存のSI市場が半分になるような事態なら、市場の縮小過程では超買い手市場になる。SIer同士の値引き合戦になり、多重下請け構造によりIT業界全体に単価下落が波及する。技術者の給与を下げたとしても限度がある。SIerや下請けITベンダーは皆、生産性向上に必死で取り組むはずだ。というわけで、人月商売のIT業界では2020年代に半数“以上”の技術者が失業する可能性があるわけだ。
どうですか。ぞっとしませんか。
まだまだ続きますよ。
これまでは好不況のたびに下請けITベンダーへの発注量を増やしたり減らしたりしたが、今後はもう発注量を増やす必要は無くなるので、SIerは下請けITベンダーをバッサリ切り捨てることができる。
そんなわけなので、下請けITベンダーの経営幹部こそ強い危機感を持たなければならないはずだが、ユーザー企業の経営トップなどとの接点が無い悲しさで、風雲急を告げていることが分かっていない。だから、下請けITベンダーにいる技術者は自分の将来に深刻な危機感を持ったほうがよいぞ。もう一度言うが、5年後や10年後はあっという間にやって来る。
ぐさっと刺さりますね。
そして最後にはこう締めてます。
幸い今は、世の中の人手不足も重なって空前の技術者不足だから、いくらでも転職、キャリアアップのチャンスはある。多重下請け構造から一刻も早く脱出して、自らの技術者としての質を高めたほうがよい。下請けITベンダーの技術者はよく自分のことを「奴隷のようだ」などと自虐したりするが、それもまもなく終わる。だが「解放の日」が失業とキャリア終了の日になるのなら、それこそシャレにならないぞ。
人手不足で仕事がある今のうちにフリーランスになって、この2020年問題に備えた方がいいと思いませんか?
理由2:退職金なんてもらえない
会社を辞めてフリーランスになることへの抵抗のひとつに、「退職金がないから」というのが挙げられます。
退職金って、今や大企業でももらえない可能性があるんですよね。
それなのに、下請け企業で退職金がもらえると思いますか?
現在、4社に1社は退職金制度がありません。この先もどんどん減っていくと予想されています。
もらえないこと前提で、自分で老後に備えるべきです。
理由3:下請け時代と仕事内容は同じでも稼げる額が違う
前述したように、退職金の代わりとなるものを自分で用意しなくてはなりません。
それにはまず支出を減らしてお金を貯める必要がありますが、減らすにも限界がありますよね。
それなら、支出を減らすのと同時に収入も上げられたら最強だと思いません?
下請けSEを続けてて、収入は上がりますか?
上がりませんよね。
下請けSEが収入を上げるために取るべき手段は、フリーランスになることです。
エンジニア、特に下請けSEは、フリーランスになると収入が上がります。会社に搾取されることがなくなりますので。私の場合、会社員時代と比べると月収が倍以上になりました。
しかも、仕事内容は会社員時代とほとんど変わりません。
自分の環境を変えるだけで、収入が倍増するのです。
エージェントを利用すれば、自分で営業する必要もなく仕事を見つけることができます。
私がオススメするエージェントをまとめた記事もありますので、参考にどうぞ。
理由4:時間に余裕が生まれる=副業でさらに収入アップ
フリーランスになると、会社員時代にはなかった仕事を選ぶ権利を手に入れることができます。ということは、参画するプロジェクトを忙しいか安定してるかで選ぶこともできるのです。
ここで残業をしなくてもいいプロジェクトを選べば、時間に余裕が生まれます。
この時間に副業を始めれば、さらに収入を上げることも可能。
スモールビジネスとしてブログを書き始めるのもいいし、オンラインプログラミングスクールの講師もいいかもしれません。
私の場合はまず、進学塾が運営しているロボット&プログラミングスクールで、小学生相手にメンターの副業を始めました。
あとは収入源を増やす目的でこのブログを書き続けています。
それと今後は、リモートでの副業も始めたいと考えて、今月(2017年9月)からWebアプリの勉強を開始することになりました。収益化できるのはまだ半年先になりますが、これも自己投資です。
理由5:節税できる
フリーランスになって収入を上げる。
すると時間に余裕が生まれるので、副業でさらに収入アップ。
そうなると大事になってくるのが節税です。
フリーランスになると、仕事に関係する費用は経費として計上することができます。
先ほど書きましたプログラミングスクールの費用も、フリーランスならまるまる経費にできるわけです。
その他には、本代やセミナー代、あとは勉強や副業をする場所の作業場代なんかも経費にできます。
これは会社員とフリーランスの大きな違いです。
まとめ:会社に依存しないエンジニアになろう
以上、下請けSEが今すぐフリーランスになるべき理由を5つ挙げました。
今は空前の売り手市場なので、環境を変えるなら今のうちです。
ぐずぐずしていると、5年後10年後には本当に職を失う技術者も出てくるでしょう。
私の場合、フリーランスになることよりも会社にいることの方が不安が大きかったので、独立する決心がつきました。
どうせ不安なら、その不安と正面から向き合えるフリーランスの方が、自分の人生に後悔しないだろうと思いませんか?
私はそう思ったので、動きました。結果、動き出して正解でした。